2008/10/30 木曜日

ケアをとおして世代交流を

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 23:52:21

 「介護」というと、入浴、排せつ、食事などの三大介護として理解する向きがあるようです。

 確かに、介護サービスのなかに占めるこれらの業務が大きなウェートを占めていることは否定しませんが、私たちの介護の最終目的はそれだけに尽きるものではない筈です。

 介護保険法はその目的として、利用者の方々がその有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるように支援すべきと規定しています。

 有名なミルトン・メイヤロフは著書「ケアの本質−生きることの意味−」のなかで「ケア」とは相手が成長し、自己実現することを助けることであり、相互信頼の深まりとともに、互いに成長するものなのだといい、あたかも両親が子供を、教師が学生を、夫が妻をケアすることと共通のパターンなのですと説いています。ケアを通して、お互いに成長していくことが「ケア」の理念であり、理想なのです。

 そこで、介護、つまり「ケア」のプロとして働いている私たちは、この理念にどのようにして近づけることが出来るでしょうか。もちろん、毎日の三大介護も欠かせませんが、それに加えるプラスアルファは何でしょうか。

 利用者の方々は介護する私たちの年令よりも三〇才から六〇才以上も年上であり、こういう方たちとどのようにしたら人格的交流が出来るでしょうか。共通の話題、時代を超えて共感できることとして、今日は一つの提案をします。

 それは高齢の利用者も私たちも親に抱かれながら歌った昔からの童謡を共に歌うことです。

 そして、その歌を通して生きてこられた時代の物語を利用者から語っていただいたらどうでしょうか。

 出来れば互いに手や腕を組みあって歌い、いのちの連らなりを実感してはどうですか。

 私たち若年者は人生の(せん)(だつ)の語りを傾聴し、受容しながら共感することが出来れば、これこそ真の世代交流となるでしょう。

2008/10/18 土曜日

見学者の受け入れ方

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 8:16:06

 介護施設や有料老人ホームなどへの見学は入居を考えている人にとっては不可欠な準備活動の一つであるといえます。従って、電話で予約してくる人、いきなり訪ねてくる人、紹介状をもってくる人など様々です。

 これは職員にとっても、結構、やっかいな業務でもありますが、特別な事情でもない限り、喜んで迎え入れるようにしましょう。

 介護保険後は利用者やケアマネージャーの評価や、世間様の風評などが利用申込みに大きな影響を与えるようになっていますから、普段から施設運営全般に(わた)って緊張した対応をしておくことが大切だと思います。

 施設内の整理整頓、清潔さ、設備の充実度、職員スタッフの明るい表情、きびきびした動作と共に温かさがにじみ出るような態度、そして、何よりも入居者、利用者の方々の安心した笑顔、笑い声、豊な生活を組み立てるクラブ活動や、地域の人たちとの交流のプログラム、ボランティアの人たちの楽しそうな働きやスキンシップの数々…これなら入居したいなあ、ここなら人生の最後を(たく)せるなあと感じていただけるような施設の生活づくり、運営…

 私たちの老いたお父さん、お母さん、そして自分自身が入所したくなる、そんなマイホームづくりに努めましょう。

 今日も、見学者の鋭い観察の目を意識して笑顔で努めましょう。

 

 

2008/10/12 日曜日

コンプライアンス

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 9:54:04

 最近は福祉、介護界による営利企業顔負けの不正、不当、違法な事件が報道されています。

 私たちはこの狭い介護現場のなかでバレなければいいんだ、バレる筈がないんだ、といった甘え感覚で仕事をしていないだろうか。

 特に人のからだ、いのち、暮らし、生活に関わる仕事をしている私たちは、研ぎ澄まされた良心とあらゆる不正、不法への誘惑を断ち切る勇気、胆力(たんりょく)を持ち合わせていなければならない、といつも自省するようにお互い努めましょう。

 各自が日常の業務をこなしているなかで、これは変ではないか、おかしくないか?と思うような事柄に気付いたとき、例えそれが職場の慣例として行われていることであっても、仲間うちで話し合い、あるいは上司、施設長にでも告げに来てほしいと思います。

 内部告発をする前に、おかしいと思う実態を述べ合い、上司にも話してください。

 大事なのは良心的とか社会正義とかを自分ひとりの判断にのみ委ねず、信頼できる仲間たちの考え方、見方、判断、観察など幅広い視野を加えた上で行動する賢明さを、お互い持つことではないかと思います。

 今日の目標は、職場のなかにどんな小さなことでもコンプライアンスに反する行為、慣例がないかを点検し、話し合って仕事の改善を図るようにしていきましょう。

2008/10/2 木曜日

ベッドサイドの飾り物

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 23:55:01

 個室であろうと、相部屋であろうと、各利用者のベッド周りには床頭台があり、また頭の上などには壁が拡がっています。

 このベッド周りはおひとりお独りのプライベートゾーンであり、ご本人はもちろん、訪ねてこられるご家族の方々が飾ることが出来る自由な空間、拡がりということになります。

 床頭台には湯呑み茶碗とか、本とか日常手を伸ばして使うものを置き、頭上の壁には家族の写真が貼られたりしています。

 これらの置き物、貼り物を目にする私たち介護者は、そこにその利用者家族の生きた歴史や家庭での過ごし方の個性を見ることが出来ます。

 と同時に私たちはその方々の人生の物語を読むことが出来なければなりません。

 「この方はお孫さんですか」

 「お若いときのお写真ですね」

 「お孫さんのご結婚写真ですね」

 こうした声がけこそが、その方々が自分を物語るきっかけになるのです。

 私たちは、お一人おひとりの人生の物語に耳を傾けながら、「大変でしたね」「すばらしいですね」などと共感しながら、その方から人生のあり方を学ぶべきです。

 そして、こんなにすばらしい方々の人生の最後を飾って差し上げるべき使命の重さを再確認していけたらいいなあと思います。

 

2008/9/26 金曜日

忙しい、忙しいは心の忘却

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 8:02:01

 介護の現場はどこでも忙しいと思います。

 利用者懇談会でも利用者から「職員人数が足りないのではないか?」「ケアワーカーが忙しそうなので、頼みたいことも言わずに我慢している」などと批判されることもあります。

 新型特養としてオール個室のある施設を訪ねた時、なぜか個室は全部、戸が開けられていて、寝ている人も丸見えの状態でした。

 途中で、ベッドに臥しておられるお年よりが、廊下にも聞こえる声で「寮母さーん、寮母さーん」と叫んでいました。

 職員の耳にも聞こえている筈だなと思い、周囲を見回してみると、職員たちは忙しそうにあちこち走り回っていて、その方の部屋には誰も行きませんでした。

 一瞬、わがホームはどうかなとふと思いました。自分がいま行けないなら、誰かに告げてみるとか、一旦はその人のところに駆けつけて、代役者を呼んであげるなどの対応をしたいものだと思います。

 ナースコールや部屋からの呼び声は利用者の方のSOSなのだという感覚をしっかり持つべきだと思いつつも、忙しい!!という思いがこの感覚を麻痺させているのかな。

 

「忙」とは「心を亡くする」という字源を思い出す。

 忙しくてもSOSにはまず現場で声がけし、状況を確認するなり、発信者へはせめて応答だけでもして、安心させるよう努めるべきではないか。

 今日の目標は、忙しくてもケアの心を忘れない対応をしましょう。

 

2008/9/20 土曜日

ゴミ箱にご注意

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 9:22:37

 介護施設でも在宅でも生活支援サービスに入って掃除したり、ゴミ箱の整理をしたりする必要が生じますが、私たちは中身を点検することなく無造作にゴミ袋に入れて捨ててしまうようなことをしていないでしょうか。

 利用者の状態に応じてゴミ箱一つでさえもおろそかにしてはいけないことが往々にしてあります。

 例えば「入れ歯がない」と朝、大騒ぎしておられた利用者のゴミ箱から、幸いにして入れ歯が発見されたことがありました。

 また、しっかりなさっておられる方で、短期入所された方が糖尿病か何か、自己注射をされていて、注射針を捨てておられて、後日、ゴミ収集業者の方がゴミ袋を取り扱っている最中に知らずにその注射針で手指を痛めてしまった事例もありました。

 病院で検診検査を受け、特に異常がなかったのは良いとして、医務室の看護師が捨てたのではないかなどと疑いをかけられたり、施設側の衛生管理の悪さを指摘されたりで大いに恥ずかしい思いをしたものでした。

 最近は各自治体において生ゴミ、燃やせる物、燃やせない物、カン、ビン、ペットボトル、ビニール製の物などと分別が厳しくなっており、地球の環境保全のための廃棄物処理を適切に行うことも大切な社会的使命だと自覚しなければならないと思います。

 今日の目標は、自然環境に十分配慮したケアが出来るように各自、エコチェックしてみて下さい。

 そして、改善すべき事項をどしどし提案してみて下さい。

2008/9/12 金曜日

検食当番の心得

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 0:46:28

 介護事業所では、利用者に給食サービスをしており、栄養士が栄養管理しつつメニューを作り、調理員が調理して配膳前には必ず担当職員が主食、副食などについて固さ、色合い、量、食材の良否などをチェックし、時には必要な手直しを申入れしたりする。

 ところで検食結果は検食簿に記載することになっていますが、決裁回覧でよく見ると、「おいしい」「良い」「普通」「異常なし」の文言のみの報告が多く、給食部門に対する厳しい指摘が少ない。

 検食者は利用者や家族の立場からもっと厳しく注文を付けてほしい。小さなことでも指摘し報告しない者は、今後、検食者から除外するよ、と言いたいぐらいの気持ちがする。

 利用者には優しく、職員内部では厳しく、切磋琢磨していきましょう。

2008/9/6 土曜日

生活の場での躾

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 7:10:34

 介護施設は利用者にとっては住いであり、お屋敷でもあります。日常で接する職員スタッフも共に生活している者としての自覚を保つよう努めなければなりません。

 家族や友達が訪ねて来られる。

 玄関はきれいに掃除され、額が置かれ、花が飾られている。客用スリッパが整然と並べられ、歓迎の心が感じられて気持ちがいい。

 それに受付の職員の服装もこぎれいで端正な印象を受ける。

 「おはようございます。いらっしゃいませ。」と笑顔で案内してくれる。

 ボランティアの方には「いつも有難うございます。今日もよろしくお願いします。」と手際よく打合せもする。

 見学者には必要な事項を説明しつつ、施設内を案内する。出会う利用者には明るく挨拶しながらお客様をご紹介する。

 こんな時に、事務職や管理職とおぼしき職員が重たそうなサンダルをペタン、ペタンと騒音を撒きながら廊下を歩いているのに出くわすことがあります。

 利用者の個室の奥にまで響く音、偉い人と思われているだけに、だれも注意しないようです。

 今日の目標は生活の場での私たちの躾は上から下まで大丈夫かを振り返っていきましょう。

2008/8/29 金曜日

利用者との付き合い方

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 8:53:27

定期的に自宅訪問し介護支援をしているヘルパーにとって、利用者とどのように付き合うべきかは難しい問題でもあります。

特に独居の男性利用者にとって女性介護員の訪問は特別な感情をいだかせる面もあるようです。

 

お互いがなれてくると世間話をそれとなくしているうちに、何気なくお互いの家庭状況を打ち明けたりします。

「あんたの旦那はお酒は好きかい」「はい、とても酒好きです」「そうか、お世話になっているから、帰りに隣の酒屋から俺の名前で一本もっていってくれ」「……」

 

こうした会話は極めて危険な問題をはらんでいます。

そのときはとんでもないとお断りしたにもかかわらず、さらに親しくなりすぎると、「魔がさしてしまって…」と後悔することもないとはいえません。

 

利用者との付き合いは個人的関係ではなく公的、社会的関係であることを固く自覚するようにしなければなりません。

「ケア」は優しさを基礎に置いていますが同時にお互いの人間的成長のきっかけにならなければなりません。

 

人が人に関わることのすばらしさと難しさを自覚して、今日もケアサービスに努めましょう。 

2008/8/23 土曜日

社会の情報にも注目

Filed under: 未分類 — 祐川 眞一 @ 19:52:51

介護や福祉をとりまく情報は周囲にもたくさん流されています。

福祉新聞、介護新聞、業界団体紙、日常の新聞紙、ホームページなど多種多様な情報が流れています。

職場でも職員に閲読できるようにファイルし掲示したりしていますが、忙しい業務のせいか関心が薄いようです。

 

介護保険施行後は参入事業者も数多くなり、いろいろな問題が派生し、社会問題化しています。

ボランティアの目新しい活動、介護の新手法の試行、医療との連携、各種研究会、フォーラムの案内など介護に関わる社会の動きが伝えられています。

 

その動きの中にはわれわれの事業の運営や仕事の改善、取り組むべき課題などが見えてくることがあります。

日常の業務に終われてしまって未来を見ない、将来の方向性を直視しようとしないのでは職場の進歩はないのです。

いろいろな情報に目を通し、自らの課題を見つけ出して、職場で討論しあいどしどし提案して下さい。職場が活気づいて面白くなりますよ。